江ノ電沿線でよく見かけた名菓「江ノ電サブレ」が、製造店『ラ・プラージュ・マイアミ』さんの閉店に伴い終売となりました。
なんとか1箱だけ入手することができたので、その購入報告を記事にしたいと思います。
前書き
江ノ電サブレとは
藤沢市の老舗洋菓子店「ラ・プラージュ・マイアミ」さんの名物商品の一つ。江ノ電の代名詞とも言えるタンコロのイラストがワンポイントの、美味しい焼き菓子です。
主に沿線の土産店などで取り扱われており、特に手提げ箱タイプの黄色いパッケージが棚に並んでいる様子は、江ノ電沿線の日常風景のひとつでした。
(これがまさかある日突然無くなるだなんて、考えたこともありませんでした)
写真の手提げ箱タイプ(5枚入り)以外にも、いくつかバリエーションのあるシリーズでしたが、今回入手できたのはこれ1種類のみです。
終売について
本当に突然の出来事でした。閉店のお知らせが出たのは、閉店当日の夜9時半。
閉店のお知らせ
— ラ・プラージュ・マイアミ (@LaPlageMAIAMI) 2021年4月30日
平素は格別のお引き立てを賜り、厚く御礼申し上げます。
突然ではございますが、諸般の事情により本日をもちまして閉店する事となりました。
長期に渡るご支援に心より感謝申し上げますと共に、ご迷惑をおかけしますこと深くお詫び申し上げます。ありがとうございました。 店主
公式サイトも、現在は閉店告知以外の情報が閲覧できない状態になっています。
閉店のお知らせ 突然ではございますが、諸般の事情により4月30日をもちまして閉店する運びとなりました。 長きにわたるご支援に心より感謝申し上げますとともに、ご迷惑をおかけしますことを深くお詫び申し上げます。 ご愛顧ありがとうございました。
maiami.com
その10日ほど前に、公式Twitterでは定例の「コワレ江ノ電サブレ販売会」を中止すると発表されており、その理由の一つが『在庫が少ないこと』となっていたのはその予兆だったのかもしれません。
入手経緯
僕が買いに出たのは5月2日でしたが、1日の時点で既に江ノ電マニアの皆様が動かれており、どこのお店も軒並み在庫切れ(あるいは取扱いなし)となっていました。
半分諦めながら江ノ島本島に行ってみたところ、お土産屋さんで最後の在庫1箱を発見…という流れです。
サブレ
外箱
かわいらしいコンパクトな箱です。正面には江ノ電のタンコロが描かれています。
フタを留めるのに使われている「江ノ島」と書かれたシールは、タンコロ用のサボ*1を模したものです。
食品表示が書かれている方の側面。
賞味期限は6月30日でした。
追記:2021/11/22
破産手続き開始決定
2021年11月11日に、マイアミ製菓有限会社が破産手続き開始決定を受けていたことが明らかになりました。
マイアミ製菓(有)(資本金500万円、藤沢市片瀬3-16-8、代表鈴木彰夫氏)は、11月11日に横浜地裁より破産手続き開始決定を受けた。
倒産速報 | 株式会社 帝国データバンク[TDB]
やはり原因は新型コロナウィルス感染症の蔓延による観光客減少に伴うものだったそうで、年売上高が平常時の6割ほどにまで落ち込んでいたようです。
僕はこのコロナ禍において、地元鎌倉・江ノ島エリアの観光客数が以前より減っていること自体は認識していましたが、正直そう激しく落ち込んでいるという実感もあまり湧いていませんでした。
しかし現実にラ・プラージュ・マイアミさんは閉店してしまいました。本当はどこも苦しんでいるんだろうと再認識し、今まで地元の様子をちゃんと理解できていなかったことを後悔しています。
(大元の観光客が減っている上、テレワーク普及などによってお土産を渡す場面も減っているため、お土産系は特に打撃を受けやすいようです)
今まで何気なく "そこにあるのが当たり前" と思って無意識に遠ざかっていたものが、ある日突然消えてしまうかもしれない。そういう可能性をきちんと理解しましたので、今後は地元のお店でも積極的にお買い物をしていきたいと思います。
無くなってからではもう遅く、そうならないように微力ながら応援をしていきたいものです。
江ノ電サブレをもっと知りたい方へ
どんな味があったのか?どんなパッケージがあったのか?など、江ノ電サブレについてもっと知りたいと思われた方は、ぜひ「休日自衛隊」さんによるこちらのブログ記事をご覧ください。
箱、缶、包み紙、留め具のシール、さらには紙袋にビニール袋まで…かなりの種類が写真たっぷりで掲載されていますので、こちらの記事もぜひ。
編集履歴
2021/11/22 22:10 | 破産手続きの旨についての記載と、休日自衛隊さんのブログ記事へのリンクを追加しました。 |
*1:列車の行先を表示するための板。現在は幕式・LED式などの最新の行先表示器に代わられています