東海道・山陽三十五次

鉄道写真を撮ったりイラスト描いたりするブログです。

2020-01-04 降り鉄:阪堺電車 恵美須町駅(旧駅) ――2020年1月末まで使われたターミナル駅

阪堺電車の(旧)恵美須町駅です。

この時は3面2線の立派なターミナル駅*1が使われていましたが、近いうちに規模を縮小した1面1線の新駅に移転するという話が挙がっていたため、移転前滑り込みで旧駅を見に行ってみることにしました。

(2020年2月1日から、新駅での発着に変わりました)

恵美須町旧駅に停車している603号

訪問日 2020年1月4日 土曜日

駅舎

阪堺恵美須町駅の旧駅舎
旧駅舎の正面です。
テナントスペースがあり、喫茶店とハンバーガー屋が入居していました。

f:id:gyykgkw:20210504202211j:plain
道路を渡った先から見た様子。
背は低めですが、素朴な角ばったデザインの建物がいい味を出しています。

ホーム

入り口付近

恵美須町旧駅のホーム入口
f:id:gyykgkw:20210504202319j:plain
入ってすぐの所に時刻表や自販機が配置されています。
先発列車の発着番線案内機も設置されていますが、この時は既に2番線が使用停止となっていたため、全列車が1番線発着となります。

f:id:gyykgkw:20210504210326j:plain
入り口付近を振り返ったところ。小さなコインロッカーが置いてあります。

1番線

f:id:gyykgkw:20210504202409j:plain
ホーム入口付近に時刻表が掲示されています。
上屋の柱は古レールを再利用したもの。

1番線の車止めと架線柱
線路終端部の先に架線柱が立っています。

f:id:gyykgkw:20210504205751j:plain
一番右が旧・平野線のりば(後述)、左が1番線です。

阪堺恵美須町旧駅の構内
f:id:gyykgkw:20210504205735j:plain
構内の様子。ホーム先端部に木造2階建ての乗務員詰所があります。

南海平野線ののりば跡
ホーム脇には立ち入りが規制されている未舗装エリアがあります。
後で知ったことですが、ここが南海平野線ののりば跡だったそう。

2番線

2番線全景
2番線の線路は使用停止となっており、写真右の降車ホームは閉鎖、左のホームは1番線用降車ホームとして使われています。

2番線の車止め
車止めは砂利を敷き詰めたつくりになっています。
1番線の車止めでは柵の外側に架線柱がありましたが、2番線では柵の内側にあります。

管状のものが切断された跡がありますが、以前はこの位置に車止めの標識があったようです。

2番線のホーム
f:id:gyykgkw:20210504210052j:plain
先ほどの1番線(の乗車ホーム)よりも、ホーム幅・屋根幅が若干広くなっています。

1番線側は降車専用となるためか、番線案内の丸看板は2番線用のもののみ設置されています。

f:id:gyykgkw:20210504210505j:plain
乗務員詰所の建物
(上記2枚:1番線乗車ホームから撮影)
2番線ホーム先には先述の乗務員詰所があります。

階によって窓のタイプが異なっており、また1階部分の窓には面格子が取り付けられています。
ピンク色に塗られた細い柱は古レールの再利用でしょうか?

かわいらしいコンパクトなサイズで、鉄道模型のストラクチャーに使えそうなデザインです。

f:id:gyykgkw:20210504210931j:plain
2番線には列車が来なくなったため、レールがすっかり茶色く錆びてしまっています。

その先では分岐器が撤去され、上り本線跡地に新ホームが建設されているのが分かります。

f:id:gyykgkw:20210504210626j:plain
f:id:gyykgkw:20210504210638j:plain
(上記2枚:車内から撮影)
乗務員詰め所の南側の面です。
2階へは階段ではなく梯子でアクセスする方式のようです。

降車ホーム

2番線降車ホーム
f:id:gyykgkw:20210504210934j:plain
(全て立入禁止区域外から撮影)
立入禁止となっている2番線の降車ホームです。

1・2番線乗車ホームとは異なり、上屋の柱が木製になっています。
一部の柱・壁のみ赤い色が塗られています。それ以外の箇所も微妙に色調が異なりますが、意図した塗分けなのか、部分的な補修を重ねた結果こうなったのかはわかりません。

一部が抜け落ちている屋根
屋根が所々抜けているのは、2018年の台風21号による被災の影響のようです。
阪堺線沿線を始め、関西を中心に非常に大きな被害を残した台風でした。

臨時改札口跡?フェンス部
車止め付近では、一部が開閉可能なフェンスが設けられていました。

2番線降車ホーム先端のロープ規制部
ホーム先端部は追加でロープが張られています。
その先には小さな建物がありますが、何に使っていたものかはわかりません。

かつて2番線降車ホームには臨時改札口があったらしいという情報はあったのですが、こちらの建物なのか、それとも一つ上のフェンス部なのかが断定できませんでした。

(配置的には、フェンス部の方が改札口の体をなしているように思いますが…)

2番線降車ホームの掲示板・ポスター類
掲示物の類は剥がされていませんでした。

サイン類・各種設備

2番線の駅名標
2番線の駅名標。

1番線の駅名標の裏面
1番線駅名標の裏側(線路が無い側)の面。

1番線用のこちらの面だけ、広告欄が白地になっていました。(他は全て青紫地)

1番線の番線案内
1番線の番線案内。

2番線の番線案内(駅出口側)
同 南側
2番線の番線案内。
1枚目が駅出口側、2枚目が浜寺公園方(南側)の面です。

f:id:gyykgkw:20210504210157j:plain
その他、ホーム柱にも番線案内のサインが貼られている箇所がありました。

発着番線案内機
駅入り口付近の発着番線案内機です。
先述の通り、2番線が使われていないため「1」のみが点灯し続けています。

チラシスタンド
同じく駅入り口付近のチラシスタンド。
かわいらしい三角屋根の木製で、てっぺんの所に小さなしめ飾りが付けられています。(訪問日は松の内期間中です)

f:id:gyykgkw:20210504210252j:plain
喫茶店と脇のコインロッカー。

コインロッカーは殆どのスペースが埋まっていました。僅かながら鍵が刺さっている扉もあるので、使用停止にしているという訳ではなさそうです。

自販機
1番線車止め裏にある自販機です。

自販機の間に古い番線案内が挟まっている様子
赤い自販機と白い自販機の間には、大量の段ボールと一緒に1番線用の古い番線案内が挟まっていました…!!

トイレ
f:id:gyykgkw:20210504210843j:plain
2番線降車ホーム付近に小さなトイレがあります。かなりくたびれている様子で、壁が欠けている箇所があります。
(上記2枚:利用者がいない時に撮影)

新駅

工事中の新駅
f:id:gyykgkw:20210504210706j:plain
シーサスクロッシングの一部が切断され、捻出されたスペースに真新しいコンクリートのホームが作られています。


*1:末期ではうち1線が使用停止となりました