先日の 上田電鉄1000系「さなだどりーむ」 制作において発生した1000系電車の無色素体を使い、以下の4通りの塗り方・レイヤーモードを試しました。
- 乗算レイヤ + 色レイヤ
- オーバーレイレイヤ + 色レイヤ
- オーバーレイレイヤ + 明暗調節
- オーバーレイレイヤ単独
それぞれの塗り方では、明るい黄緑色と暗い青色の2色で試し塗りを行っています。
なので合計8種類の試作うそ電ができました。
▲レイヤモード変更前のベタ塗りはこんな感じ
色の塗りは、前面の塗り用レイヤと側面の塗り用レイヤを分けて作業しています。
この写真の場合は、明るいのが前面、暗いのが側面です。
「明暗調節」のレイヤ以外はすべて、同じ色で同じ場所を同じ形に塗ったものを2枚重ねた構造になっています。
実際に行ってみて感じたことや調節のポイント、また各機能の調節数値を4通りの方法別にまとめます。
【 予備知識 】
※間違ってたらごめんなさい。念のため単語検索で他のサイトの情報も見てみてください
- 「色相」・・・赤や青といったような、色の様子の違いです
- 「彩度」・・・色の鮮やかさです。低いほど色は薄く、高いほど鮮やかな色になります
- 「明度」・・・色の明るさです。低いほど色は暗く、高いほど明るくなります
- 「レイヤ」・・・透明な紙を重ねて層を作り、色を重ねたり写真を重ねたりできます。レイヤが使えないペイントソフトもあります(Windows付属のMSペイントなど)
- 「乗算」レイヤ・・・暗い色優先で色を重ねる(混ぜる)ようなイメージです(と私は認識しています)。
- 「色」レイヤ・・・下の画像の明度にあわせて上の色レイヤに描かれた色相に変更します。
- 「オーバーレイ」レイヤ・・・乗算に似ていますが、乗算よりも明るく合成できます
乗算レイヤ + 色レイヤ
【 各レイヤの透明度 】
1枚目前面 : 乗算71.4% + 色74.7%
1枚目側面 : 乗算53.5% + 色41.5%
2枚目前面 : 乗算70.0% + 色58.8%
2枚目側面 : 乗算82.0% + 色17.1%
乗算レイヤを使うので、全体的に暗めの色調になります。
暗い場所(ドア間の隙間や凸凹の陰など)が明るくなりすぎないので、浮いた感じの画像になることを避けやすいです。
暗めの写真を使う場合は、描画前に明るさとコントラストを微調整するといいかも。
作例は明らかに色が濃すぎるので、各レイヤの透明度はもう少し低めにしましょう…
オーバーレイレイヤ + 色レイヤ
【 各レイヤの透明度 】
1枚目前面 : オーバーレイ94.9% + 色65.4%
1枚目側面 : オーバーレイ62.2% + 色34.6%
2枚目前面 : オーバーレイ87.6% + 色31.3%
2枚目側面 : オーバーレイ69.1% + 色10.1%
オーバーレイモードに設定するとまずギラギラになります。その後、その下に色レイヤを設けて透明度を調整すれば落ち着いた画像になります。
乗算レイヤだったものをオーバーレイに変えるだけで、かなり明るくなります。そのため、色レイヤの透明度を先ほどよりも低めにして鮮やかになりすぎないよう調節しています。
それでも作例はだいぶ彩度が高いように思うので、もう少しオーバーレイレイヤか色レイヤの透明度を落としてもよかったかもです。
オーバーレイレイヤ + 明暗調整
【 各レイヤの透明度 】
1枚目前面 : オーバーレイ100% + 明暗調整(明るさ-69 , コントラスト+7)
1枚目側面 : オーバーレイ84.8% + 明暗調整(明るさ-5 , コントラスト+3)
2枚目前面 : オーバーレイ100% + 明暗調整(明るさ-36 , コントラスト+13)
2枚目側面 : オーバーレイ67.7% + 明暗調整(明るさ-31 , コントラスト-8)
明暗調整レイヤはレイヤーモードを弄るのではなく、元写真を塗り分けの形に切り抜いたレイヤを用意し、ペイントソフトのツールで明るさとコントラストを弄ってオーバーレイレイヤの下においています。
これは先月くらいまで私が常用していた方法なのですが、調節の度に明るさ・コントラスト変更のツールを使わなければいけないので、やや面倒でもあります。
コントラストを多めに上げると、光沢や陰影をはっきりさせた表現になります。その場合は、同時に彩度を下げておくといいかもしれません。
オーバーレイレイヤ単独
【 各レイヤの透明度 】
1枚目前面 : オーバーレイ100%
1枚目側面 : オーバーレイ48.4%
2枚目前面 : オーバーレイ100%
2枚目側面 : オーバーレイ100%
明度や彩度の調節をせず、オーバーレイレイヤだけを単独で元写真の上に置く作り方になります。
これだと、レイヤ透明度を最大まで上げても明るめの色になります。色褪せたような表現をしたり、コントラストが弱めの写真(曇の日に撮影した写真など)でうそ電を作る際には使えるかと。
さて、物事をまとめて書くのが苦手なので、説明しようと思っていたのに書き忘れていたり、変な表現に泣てしまった部分がかなりあると思います。
なので、何か疑問に思われたことがありましたら、この記事のコメント欄にお願いします。できる限りお答えします…!